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DAW・録音・ミックス

ギターミックス完全ガイド|EQ・コンプ・空間系の順番

「録音はできたけど、ギターの音がなんだかバラバラ…」

宅録でギターを録ったあと、必ずぶつかるのがミックスの壁です。

実は、ギターミックスは処理の順番を知るだけで一気に整います。

この記事では、ギター歴13年・宅録歴8年のryoが解説します。

テーマは、EQ・コンプ・空間系をかける順番と設定のコツです。

EQとかコンプとか、どれから触ればいいのか全然わからない…
読者
読者
ryo
ryo
大丈夫。順番の「型」があるんだ。この型さえ覚えれば、迷わなくなるよ。

バンド全体(ドラム・ベース込み)のミックス手順は、こちらの記事で解説しています。

ミックス入門|ギター2本+ベース+ドラムをまとめる

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ギターミックスの基本|エフェクトをかける順番

まず結論です。

ギタートラックの処理は、この順番が基本形です。

ギターミックスの基本チェーン
①ゲインステージング → ②EQ(カット) → ③コンプ → ④EQ(ブースト) → ⑤空間系(センド)

なぜこの順番なのか

理由はシンプルです。

不要な音を先に削り、音量を整えてから最後に飾る。

この流れが一番ムダがありません。

たとえば、ローの濁りを残したままコンプをかけるとどうなるか。

コンプは濁った低域に反応してしまいます。

結果、聴かせたい中域がうまく持ち上がりません。

だからカット系EQはコンプの前なんです。

ryo
ryo
僕も最初は思いつきでプラグインを挿していました。コンプの後にローカットしたり、順番がバラバラで。型どおりに直しただけで、同じプラグインでも仕上がりが安定しましたね。

この順番は絶対のルールではありません。ただ、初心者のうちは型どおりに進めるのが上達の近道です。

ステップ①:ミックス前の準備|ゲインステージング

プラグインを挿す前に、やることがあります。

それがゲインステージング(音量の下ごしらえ)です。

各トラックの音量を整える

目安はこれだけです。

ゲインステージングの目安
各ギタートラックのメーターがピークで-12〜-6dBあたりに収まるように調整。マスターは0dBに絶対到達させない。

音が大きすぎると、あとのプラグインが正しく動きません。

逆に小さすぎると、ノイズが目立ちます。

録音の時点で音がデカすぎた場合はどうするの?
読者
読者
ryo
ryo
トラック先頭に「Gain」プラグインを挿して下げればOK。フェーダーは触らずに残しておくのがコツだよ。

録り音の段階で8割決まる

厳しい話をすると、ミックスは魔法ではありません。

録り音が悪いと、EQでは直しきれないんです。

ryo
ryo
昔はイマイチな録り音をEQで直そうとして、何時間も溶かしていました。今は「録り音が微妙なら弾き直す」と決めています。結局そのほうが早いです。

アンプシミュレーターの音作りに不安がある人は、先にこちらをチェックしてください。

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ステップ②:ギターEQのコツ|まずカットから

EQの鉄則はひとつ。

ブーストより先にカットです。

ローカットは全ギタートラックの基本

ギターの美味しい帯域は、意外と高い位置にあります。

80〜100Hzより下は、ほぼベースとキックの領域です。

ここをバッサリ切りましょう。

ローカットの目安
ハイパスフィルターで80〜100Hz以下をカット。歪みが深い曲や音数が多い曲なら120Hzまで攻めてOK。

切ったら音がスカスカにならない?
読者
読者
ryo
ryo
ソロで聴くと細く感じるけど、バンド全体で聴くと逆にスッキリして抜けてくるよ。ミックスは常に「全体で」判断するのが大事。
ryo
ryo
僕はローカットを覚えてから、ミックスのモヤモヤが一気に減りました。全ギタートラックに入れる、で覚えてしまってOKです。

ギターEQの帯域早見表

ギターEQの帯域早見表|帯域ごとの音の性格と処理の目安

迷ったらこの表を見てください。

帯域 音の性格 処理の目安
〜100Hz ベース・キックの領域 ハイパスでカット
200〜400Hz モコモコ・こもり 濁ったら2〜4dBカット
800Hz〜1kHz 箱鳴り・鼻づまり感 気になれば軽くカット
2〜4kHz アタック・存在感 抜けが欲しい時に少しブースト
4〜8kHz ジャリジャリ・痛さ 耳に痛ければカット
10kHz〜 空気感 基本は触らなくてOK

数値はあくまで出発点です。ギター・アンプ・曲によって最適解は変わるので、必ず耳で確認しながら調整してください。

ボーカルと帯域を取り合わない

ギターがうるさく感じる原因の多くは、ボーカルとの衝突です。

ボーカルの美味しい帯域は1〜4kHzあたり。

歌モノなら、ギター側のこの帯域を1〜2dBだけ譲ってあげましょう。

それだけで歌がグッと前に出ます。

ryo
ryo
自分の曲で歌が埋もれて悩んだとき、原因はギターの音量ではなく帯域のかぶりでした。ギター側を少し譲るだけで、両方ちゃんと聴こえるようになりますよ。

ステップ③:ギターコンプの使い方

次はコンプレッサーです。

役割は音量のムラをならして、聴きやすくすること。

そもそも歪んだギターにコンプは必要?

ギターの種類別コンプの必要度と設定の目安

実は、深く歪んだギターはすでに音が圧縮されています。

歪み自体がコンプのような働きをするからです。

なので判断基準はこうなります。

ギターの種類 コンプの必要度 設定の目安
深い歪み(バッキング) 低い(不要なことも多い) かけるならごく浅く
クランチ・アルペジオ 中 レシオ2:1〜3:1/リダクション2〜3dB
クリーン・カッティング 高い レシオ3:1〜4:1/リダクション3〜5dB
リードギター 中〜高 レシオ3:1前後で音量を安定させる
リダクションって何を見ればいいの?
読者
読者
ryo
ryo
コンプのゲインリダクションメーターだよ。「どれだけ潰したか」の量。まずは2〜3dB潰れる程度から始めると失敗しないよ。

かけすぎのサインを知っておく

コンプは、かけすぎると音が死にます。

こうなったら潰しすぎです。

コンプかけすぎのサイン
・ピッキングのアタックが消えて、のっぺりする
・音が奥に引っ込んで小さく聴こえる
・「サーッ」というノイズが持ち上がってくる

ryo
ryo
僕も昔はコンプを深くかけるほど良い音になると思っていました。実際は逆で、アタックが消えてのっぺりするだけ。「物足りないくらいで止める」が正解でした。

ステップ④:空間系(リバーブ・ディレイ)の順番と使い方

EQとコンプで整ったら、最後に空間系です。

インサートではなくセンドで使う

リバーブとディレイは、トラックに直接挿しません。

センド(バス)で使うのが基本です。

理由は3つあります。

センドで使うメリット
①原音と残響のバランスを別々に調整できる
②複数トラックで同じリバーブを共有でき、空間に一体感が出る
③CPU負荷を大幅に節約できる

センドってどうやって作るの?
読者
読者
ryo
ryo
Logic Proならチャンネルストリップの「Send」からバスを選ぶだけ。作られたAUXトラックにリバーブを挿して、Wetを100%にすれば完成だよ。

ディレイとリバーブの使い分け

ざっくり言うと、こうです。

ディレイ=奥行きと広がり。リバーブ=空気とまとまり。

音数が多い曲でリバーブを深くすると、全体が濁ります。

そういう時は、短いディレイ(スラップバック)で奥行きを出すのが有効です。

ryo
ryo
僕は音数の多い曲ではリバーブを思い切って浅くして、ショートディレイで奥行きを出しています。濁らずに広がるので、ぜひ試してみてください。

ディレイの定番としては、Waves Goldに入っているH-Delayがあります。使い方はこちらにまとめています。

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仕上げ:2本のギターを左右に広げる

バンドサウンドの定番テクがダブリングです。

同じフレーズを2回録音して、左右に振り分けます。

ダブリングの基本
同じフレーズを2回別々に録音して、L100/R100にパン振り。コピペ複製では広がらないので注意。

同じトラックを複製して左右に振るのじゃダメなの?
読者
読者
ryo
ryo
完全に同じ音を左右に置いても、真ん中で鳴っているのと同じに聴こえるんだ。微妙な演奏の「ズレ」が広がりを作るから、必ず弾き直そう。
ryo
ryo
初めてダブリングがハマったときは感動しました。ずっと出せなかった「CDみたいな左右の広がり」が、2回弾くだけで手に入るんですから。

ステレオ拡張テクの詳細は、別記事で深掘り予定です。


ギターミックスのよくある質問

Q. モニター環境は必要?

正確な判断には、モニターヘッドホンかモニタースピーカーが必要です。

リスニング用イヤホンだと、低域と高域が誇張されて判断を誤ります。

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Q. プリセットを使うのはアリ?

全然アリです。

ただし、プリセットは「出発点」。

ローカット位置とリダクション量だけは、自分の耳で調整しましょう。

ryo
ryo
僕もLogic純正EQのプリセットから始めました。ゼロから作るより、プリセットを自分の曲に寄せていくほうが圧倒的に早いです。

Q. ミックスの次は何をすればいい?

2MIX全体の音圧と質感を整えるマスタリングです。


ryo
ryo
僕はミックスからマスタリングまで、T-RackS 5でまとめています。T-RackSはTotal Studio 5 MAXにも入っています(同梱は最新のT-RackS 6です)。

Total Studio 5 MAXの価格は、Plugin Boutiqueで確認できます。

まとめ:順番さえ守ればギターミックスは怖くない

最後に、この記事の要点をまとめます。

この記事のまとめ
・処理の順番は「ゲイン→EQカット→コンプ→EQブースト→空間系」
・EQはブーストより先にカット。ローカットは全トラック必須
・歪みギターにコンプは控えめでOK。リダクション2〜3dBから
・リバーブ・ディレイはセンドで使う
・ダブリングは必ず2回弾く

EQ・コンプ・ディレイをまとめて揃えるなら、Waves Goldが定番の入口です。

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ミックスは一日では上達しません。

でも順番の型があるだけで、迷う時間は激減します。

まずは1曲、この型どおりに仕上げてみてください。

ryo
ryo
僕も最初はEQを闇雲にブーストして音を濁らせてました。「まずカット」を覚えてから、ミックスが一気に楽しくなりましたよ。

バンド全体のミックス手順は、こちらの記事でどうぞ。

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