この記事でわかること
- MODO DRUMとBFD3、音の作り方の根本的な違い
- バンド宅録における音質・重さ・カスタマイズ性の実測比較
- 90年代オルタナ・グランジ系サウンドではどちらが有利か
- ジャンル・PCスペック別に選ぶならどっちか
先に結論だけ知りたい人へ
- 動作の軽さ・自由な音作りを優先するならMODO DRUM
- 生ドラムの空気感・オルタナ/グランジ寄りの質感を優先するならBFD3
- 迷ったらPCスペックとジャンルで決めるのが失敗しない選び方
MODO DRUMとBFD3の基本スペック比較
まずは基本スペックの違いから整理します。
| 項目 | MODO DRUM | BFD3 |
|---|---|---|
| 開発元 | IK Multimedia | BFD(現inMusic) |
| 音の生成方式 | 物理モデリング(リアルタイム演算) | 実録サンプリング |
| 収録キット数 | 13キット | コア収録7キット(BFD3.5では51キット・60プリセットに拡張) |
| 必要空き容量 | 公式最小要件は20GB以上 | 約55GB(インストール時は約100GBの空き容量が必要) |
| CPU負荷 | 高め(リアルタイム演算のため) | 比較的低い |
| MIDIパターン | 1,400以上内蔵 | Grooveパターン(実演奏データ)収録 |
| 定価 | 要確認(セール時は大幅割引あり) | $199(セール時$39前後) |
BFD3.5では「51キット」という表記がありますが、これは実際に収録されている7つのコアドラムセットを組み合わせ・バリエーション化したものです。1から録り下ろした7セットとは別に51パターンあるわけではないので、購入前に誤解しないよう注意してください。
音質・生音の質感を徹底比較
音質の方向性が、この2つの音源の一番の分かれ目です。
MODO DRUMの音の特徴|「設計する」音
MODO DRUMは物理モデリングでドラムの響きを計算します。
打点の強弱に応じて、毎回わずかに違う波形が生成されます。
BFD3の音の特徴|「選ぶ」音
BFD3は実際のドラムを録音したサンプルがベースです。
ベロシティレイヤーは最大80層あり、弱打から強打までの質感の変化が細かく録られています。
以下は実際に同じフレーズをMODO DRUMとBFD3それぞれで鳴らして比較した動画です。
MODO DRUMはキック・スネア・タムが物理モデリング、シンバルはサンプリングのハイブリッド構成です。金属の複雑な倍音はモデリングが難しいための設計です。
動作の軽さ・PC負荷を比較
宅録ギタリストにとって、地味に効いてくるのがPCへの負荷です。
ひとくちに「負荷」と言っても性質が違います。MODO DRUMはリアルタイム演算によるCPU負荷、BFD3は大容量サンプルの読み込みによるディスクI/O・メモリ負荷が中心です。どちらが重く感じるかはPCの構成(CPU重視かSSD速度重視か)によって変わります。
| 項目 | MODO DRUM | BFD3 |
|---|---|---|
| 起動速度 | 速い(サンプル読み込みなし) | やや遅い(55GB超のライブラリ読み込み) |
| CPU負荷 | 高め(リアルタイム演算) | 比較的低い |
| SSD使用量 | 公式最小要件20GB以上 | 55GB以上(インストール時は約100GBの空き容量が必要) |
カスタマイズ性を比較|自由に作るか、豊富に選ぶか

MODO DRUMのカスタマイズ
シェルの材質・サイズ・ヘッドのテンション・打点位置・スティックの素材まで、パラメーターで音を一から設計できます。
13キット全部の音を聴き比べた動画はこちらです。ミックスに合うキットを探すときの参考にしてください。
BFD3のカスタマイズ
BFD3はマルチアウトでパーツごとに出力し、DAW側でEQ・コンプを個別にかけて質感を作り込むタイプです。
トム・レゾナンス・モデリングという、隣のドラムが共鳴する挙動を再現する機能も搭載されています。
BFD3のプリセットを一通り鳴らした動画です。生ドラムらしい質感の幅を確認できます。
バンドのジャンル別|どっちが合うか

| 合う音楽性 | おすすめ音源 |
|---|---|
| ロック・オルタナ・グランジ・アメリカーナ | BFD3 |
| メタル・モダンロック・ポップ | MODO DRUM |
| ミックスの基準点になるフラットな音が欲しい | MODO DRUM(Referenceキット) |
| 荒削りな質感を活かしたい | MODO DRUM(Grungyキット)/BFD3 |
どちらの音源も、キットの選び方次第でかなり印象が変わります。ジャンルで即決めず、まずはプリセットキットを一通り試聴してから判断するのがおすすめです。
Logic Proでの使い勝手を比較
どちらもLogic Proでマルチアウト(パラアウト)に対応しています。
価格・セール傾向を比較
価格は為替や販売サイトのタイミングによって変動します。購入前に必ず現在の価格をご確認ください。
BFD3は定価$199で、セール時は$39〜$50前後まで下がる傾向があります。
MODO DRUMはIK Multimediaのエコシステム製品なので、TONEX MAXやAmpliTube 5 MAX v2とのバンドル特価が出ることもあります。
結論|両方所有者が選ぶならどっち
この記事のまとめ
- MODO DRUMは物理モデリング、BFD3は実録サンプリング。音の作り方が根本的に違う
- 容量とCPU負荷はトレードオフの関係。MODO DRUMは軽量・BFD3は低負荷
- ジャンルで選ぶなら、メタル・ポップはMODO DRUM、オルタナ・グランジはBFD3寄り
- どちらもLogic Proでのパラアウトに対応しており、打ち込み初心者でも扱いやすい
- 両者は競合というより補完関係。予算が許せば両方所有する価値がある
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